ペットフードの機能性表示食品

ペットフードの健康被害のニュースを耳にすると、とても辛い気持ちになります。家族の一員であるペットの食事は私たち人間の食事と同じように重要なもので、成長や健康に大きな影響をもたらします。材料や製法にこだわったものを選びいつまでも健康に長生きしてもらいたいものです。

そこで今回はペットフードの機能性食品についてまとめてみました。

機能性ペットフードの種類

数十年前はペットとして飼っている犬の食事は家主の残り物なんて時代もありましたが、今はその種類も豊富でそれぞれの体質に合わせた機能性食品を選択することができます。ペットの世界でも高齢化が進んでおり、食べたものがそのまま体を作るペットフードの選び方で寿命は大きく変わっていきます。

今回はそんな重要なペットフードの中でも機能性ペットフードにフォーカスして、どのようなものがあるのかご紹介していきます。

アレルギー対応フード

皮膚の赤みや痒みが出てしまうアレルギー症状ですが、約4割の犬がなんらかのアレルギーを持っていると言われています。中には人間と同じくハウスダストや花粉などもありますが、毎日摂っている食事にアレルギー物質が含まれていることもあります。

一度アレルギーを引き起こしてしまうと掻きむしって体を傷つけてしまったり肌が荒れてしまったりと、薬を使った治療が必要になってくるため、アレルギー物質を取り除くことはとても大切です。

アレルギー対応フードは食物アレルギーの原因として考えられる素材を使用せず、低アレルゲンの素材で作られています。もちろん個体差があるので材料はよく確認しましょう。市販のものでは選ぶのが難しいという場合は、獣医さんに相談してみましょう。

体重管理用フード

種類が豊富で喜ぶ姿が愛らしいので、ついおやつを与えすぎてしまうことで肥満気味のペットが増えてきていますが、病気のリスクが上がるので人間同様ダイエットは必須です。

特に足の短い種類のペットは体重増加でヘルニアなどの大きな病気にかかることもありますし、心臓への負担も増えてしまいます。いつものフードを高たんぱく低脂肪の物に換えて、おやつの量を減らし健康年齢を増やしましょう。

ペットの肥満は100パーセント飼い主や家族の責任だと言われていますので、病気にさせないためにもしっかり体重管理をしてあげることが大切です。とは言え、可愛らしい表情で見つめられるとつい与えたくなってしまいます。

ペットの方も今までもらえていたおやつがもらえなくなるとストレスを感じてしまいます。ですので、一日に与える量を朝晩ではなく回数を増やして与えることで、食べる量は変えずにもらったという満足感だけを感じさせるといった工夫も必要です。

消化吸収改善フード

ほとんどのペットフードには防腐剤が含まれています。これは賞味期限を延ばすためですが、この添加物がもともとお腹の弱いペットには消化不良を起こす原因となってしまうため、添加物がなるべく少ないフードを選びましょう。

消化吸収が衰えてきてしまった老犬にもこのフードを与えることで負担が少なく栄養が取れるようになります。添加物が気になるからと言って手作りご飯を与えることもあると思いますが、手作りご飯を続けてしまうと、必要なビタミンやミネラルなどが不足してしまい、結果的に軟便や下痢を引き起こす原因になってしまいます。

手作りご飯で育てたいという方は、ペットに必要な栄養素が何なのか、何に気を付けなければいけないのかなどを熟知する必要があります。健康かどうかを常に排便の様子等で確認し、必要であればかかりつけの獣医さんに専用のフードを処方してもらうこともいいかもしれません。

デンタルケアフード

犬に多く見られる問題ですが、お口のトラブルから大きな病気にかかることも少なくありません。人間もそうですが歯周病菌が原因で歯をなくすだけでなく、他の病気になったりと口腔トラブルは侮れません。生まれたときから歯磨きを習慣化しているペットは問題ないですが、歯石が溜まってしまうと全身麻酔で除去をしなければいけないほど大掛かりなことになってしまうので、日頃からデンタルケアをすることはとても重要です。

おやつとして歯磨きガムを与えることもできますが、犬はすべての歯に行き届くようにガムを噛んでくれたりはしません。歯磨きを習慣化していきながら、補助としてデンタルケアフードを与えることで歯石が付きにくい状況を作っていくことが大切です。

いつもの食事に混ぜるだけのサプリや粉末タイプもあるのでその子が嫌がらないもので対応してあげながら、健康な歯を維持させてあげましょう。

毛玉対策フード

こちらは主に猫用になりますが、毛玉を苦しそうに吐き出す猫の姿は見ていてかわいそうになるものです。毛玉を吐き出すという行為自体は自然なことではありますが、毛づくろいで飲み込まれた毛はほとんどが消化されず溜まっていき、溜まりすぎると消化不良や嘔吐の原因になります。

毛玉対策フードはそんな毛玉を排便とともに排泄できるように食物繊維が多く含まれており、飲み込んだ毛が溜まりにくくなります。またフードによっては飲み込んだ毛を溶かす作用のあるものもあるので、その子に合うものを選んであげるといいと思います。

子犬、子猫用フード

体の成長が著しく特に栄養が必要な時期に適したフードです。離乳食を終えた時期から大人になるまでの成長期に与えることで、少量でも効率よく栄養を吸収することができます。またこの時期に必要な栄養がバランス良く配合されているので毛つやや肌の調子にも顕著に表れます。

ラーフステージ用フード

成犬、成猫になった維持機から高齢期などその年齢に合わせたフードで、栄養の摂りすぎで肥満になることを防いだり加齢による代謝の衰えに対応し健康に配慮した栄養バランスで構成されているので、体に負担が少なく必要なエネルギーを摂取できます。

しかし老化は個体差も大きいため、その子に合うものかどうかの見極めが必要です。

健康年齢を長くするのは飼い主の役目です。

私たち人間が口にするものには食品衛生法などにより安全な品質が確保されていますが、ペットフードの品質にはまだ直接規制する法律は制定されていません。だからこそ飼い主がしっかりとその品質を理解し選ぶことが重要です。

悲しい事故を防ぐためにも自分の家族を守れるのは自分自身ですから、なんでもいいではなく体質や問題に合った食事を続けさせてあげたいものです。